2007.01.07 Sunday
立原正秋と浜田庄司
今、立原正秋の随筆を読んでいるが、その中に「日本の民藝運動は(中略)柳宗悦が唱えたが、河井寛次郎で終っている」という1文があって「わが意を得たり」の心地がした。
立原正秋と自分を瞬時でも同列にしようなどと不遜な気持ちはもとよりないが、目利きと言われる人の言だ、背中を押してもらったような気持ちになる。
うちにも、立原正秋がこきおろした浜田庄司の器がいくつかあったけれど、好きじゃないから、ヤフオクでほぼ売りさばいてしまった。箱書きのない皿やクリーマーなどだ。箱書きがなくてもまぎれもない本物だったから、1000円スタートでけっこう競り上がった。
私はやっかい払いしたような心持ちだったが、買ったほうにしたらずいぶん安値で入手できたと思う。
店を始める前のことだ。もっとも、うちのごたごたした店内にあったら、1枚500円でも売れなかっただろう。なにしろ「馬子にも衣装」の逆の店だからね。
なぜ好きじゃないかというと、きれいな使いみちをどうしてもイメージできなかった。普通の形の皿なのに、お造りもステーキも煮物も、すべての料理をはねつけてしまうのだ。使えない器の存在理由はどこにあるんだろう? あれを観賞用と思える人はどうぞご勝手に。
同じ本の中に、藤沢で援交女子高生に出会った話がある。ほぼ30年前の話だから、その女子高校生も母親になり、同じようにしょうもない子どもが育っているのかと思うと、うんざりする。現代の格差社会もなるべくしてなったのかもしれないなどと考えた。
立原正秋と自分を瞬時でも同列にしようなどと不遜な気持ちはもとよりないが、目利きと言われる人の言だ、背中を押してもらったような気持ちになる。
うちにも、立原正秋がこきおろした浜田庄司の器がいくつかあったけれど、好きじゃないから、ヤフオクでほぼ売りさばいてしまった。箱書きのない皿やクリーマーなどだ。箱書きがなくてもまぎれもない本物だったから、1000円スタートでけっこう競り上がった。
私はやっかい払いしたような心持ちだったが、買ったほうにしたらずいぶん安値で入手できたと思う。
店を始める前のことだ。もっとも、うちのごたごたした店内にあったら、1枚500円でも売れなかっただろう。なにしろ「馬子にも衣装」の逆の店だからね。
なぜ好きじゃないかというと、きれいな使いみちをどうしてもイメージできなかった。普通の形の皿なのに、お造りもステーキも煮物も、すべての料理をはねつけてしまうのだ。使えない器の存在理由はどこにあるんだろう? あれを観賞用と思える人はどうぞご勝手に。
同じ本の中に、藤沢で援交女子高生に出会った話がある。ほぼ30年前の話だから、その女子高校生も母親になり、同じようにしょうもない子どもが育っているのかと思うと、うんざりする。現代の格差社会もなるべくしてなったのかもしれないなどと考えた。